夕立というには少し早い時間、3時過ぎぐらいだ。仕事で外にいた。ずぶ濡れになった。30分ほどで止み、日が照ってきた。ずぶ濡れになった服は乾き始めた。だが、完全には乾かずじめついたまま6時ごろ帰宅した。
都会のにわか雨は嫌いではない。山奥のわか雨は遭難の危険性があるが、都会は逃げ場所はいくらでもある。電車に乗れないくらいびしょ濡れになったとしても、ユニクロあたりで上下そろえて着替えることもできなくはない。だから、都会のにわか雨にはちょっとしたわくわく感がある。
そういえば、おととしパリに上映で行った時、しょっちゅう小雨が降っていたのだが、街で傘をさしている人をまったく見かけなかった。上映の企画をした映像作家のオータくんは、かつてフランス留学をしていたので聞いてみると、そういえばフランス人はあまり傘をささないなあ、といっていた。大体パーカーなどのフードを被ってすませるのだという。そこで、俺もパリにいる間はフランス人かぶれで過ごした。かなりの時間、ちょっと湿った服ととも生活をするんだなあ。ところで『シュルブールの雨傘』は特殊なのかなあ。
ただ、都会の雨もバカにはできない。あなたはもう忘れたかしら、大雨で神田川が溢れたことを。おれが運営に関わっているライブスペースPLAN−Bがある中野富士見町にも神田川が流れている。そこからずっと坂を上がったところにの地下一階にPLAN−Bはある。あの、大雨のとき、本来は坂を下って神田川に流れ込むはずの雨の一部がPLAN−Bにも流れ込んで浸水した…という。おれはいなかったけど。
雨があがって、水溜りに写った木々と太陽がきれいだった。
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