この会は、2006年に富士写真フイルム株式会社が、8ミリ映画のフィルム、シングル8の販売現像の終了を発表したことに端を発し、映像の作り手の側からフィルム文化の存続に向けたアクションを起こそうという思いで作った有志の会だ。
シングル8には低感度のR25Nと高感度のRT200Nがという二つのタイプのフィルムがある。これを平成19年(2007年)3月をもって販売終了、現像サービスは平成20年9月思って終了、ということを発表したのだ。
その後この会の働きかけだけでなく様々な声が富士に寄せられた結果、平成19年1月10日に「販売および現像サービス終了延期」という発表がなされた。その時、会が確認したところでは、R25Nは約5年、RT200Nは約3年ほどの延期という回答だった。
フィルムを作り続けるということではなく、2007年の時点で製造し冷凍保存したフィルム少しずつ商品化していく。あくまで「販売終了の延期」のあのだ。そしてその保存の限界が5年、あるいは3年ということなのだ。
そして今年(2009年)の6月、いよいよ終了時期が発表になった。R25Nが平成24年(20012年)3月、RT200Nが平成22年(2010年)5月をもって販売終了、現像は平成25年(20013年)9月に終了する。
富士が終了する以上シングル8がなくなることは確定的になった。それを踏まえ、今後どうしていくかということは6月以前から何度か話し合っており、今日もいくつかアイディアを出しあった。だが、ここで発表できるようなことはまだ決まっていない。
写真も含めてフィルムが急速に市場から消えていく傾向は歯止めがかかれない。だが、フィルムというものを貴重品、文化財といった位置づけでもよいので遺していくことが可能かどうか、これは映像文化にとって重要な問題だ。
われわれは危機に慣れすぎてしまったようだ。
フィルムの為に出来ること。
明日から、フランスへ持って行って、この春巡回上映して来た16ミリフィルムの日本の実験映画プログラムを、韓国ソウルの映画祭 EXiS 2009 へ持って行って上映してきます。フィルムで作った映画をフィルムで上映して見せること、これもフィルムと他の映像メディアとの差異を知ってもらう為に重要なことだと思われます。