いよいよ今日から掲載される。タイトルは「アーティストアイズ」。映像、映画、美術、音楽、演劇、取り上げるイベントのジャンルは自由でいいという。月に一回の連載、私自身楽しみにしている。次は何を取り上げようか。批評家やキュレーターや研究者の視点ではなく、アーティストが同時代のアートを語る。この運動感を重視していきたい。運動、ムーブメントという言葉は隔世の感がある。だが、私がアートに関わっているときは常に、綱領も無く形にならないムーブメントに参加しているという意識でやってきた。
そもそも近代の芸術運動は、批評と表現がともにあった。多くの場合そこに宣言文=マニフェスト(ああこのコトバ使いたくねー)も加わるが。現在、芸術に関して宣言文を書くようなひとつの方向性は見出すことが非常に難しい。だが、近代以前のように、芸術のあり方がかなりはっきりした形で社会に根付いている時代でもない。むしろ、宣言文も書きにくいくらいばらばらな試みが、あちこちで行われているといってもいいだろう。
こういう時代こそ、表現と批評がともになければならない。あちこちで行われているばらばらな試みに何か共通性を見出したり、似ているような事象の中に相違点を見出したりしながら、アートが何を孕んでいるのかを探して行きたい。表現と言葉をたずさえて、見えないムーブメントに参加しよう。
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