今年ダンス白州は「四つの節会」と題して季節ごとに行われている。すでに春と夏は終わり、いまは秋だ。春は「土の節」夏は「火の節」そして秋は「水の節」。
韮崎からタクシーに乗り、受付に到着すると受付から少し離れた畑の中で、玉井康成の舞踏が始まっていた。玉ちゃんは体がかもし出すスケールがどんどん大きくなっている。体が大きくはなっているわけではない。体の中にまわりの匂いや温度や風景が入り込んでいるようだ。
その後しばらく休憩を挟み、19時から田中泯演出の水のパフォーマンス『水・劇』が開演となる。水、体、声、情景。小品ながら白州らしい贅沢な時間と空間と光と闇そして身体。
暗転した瞬間、周りを囲む木の影に切り取られた星空が見事だ。
実は冬の節会に俺も映像の企画をやることになっているのだが、真冬に野外でどんな映像をやるのかまだまだ固まっていない。11月に少し泊り込んで考えるか。
公演の後、グラスハウスで打ち上げ。中には原口典之さんの巨大な作品ファントムも設置されている。
白州は快適すぎるので、何か自分の中に異質なものをつくらないと何もできなくなる。それが何かまだ見えてこない。
21時過ぎ、水由君の車に乗せてもらい甲府に向かう。水由家はそのまま東京に帰るが、俺は甲府に一拍。おやすみ。