フィルムの映像としての魅力を語ることはできる。また、フィルムの重要性を語ることもできる。だが、徐々に無くなろうとするフィルムをの重要性を観客に訴えても、問題の解決にはならない。
フィルムの中でも特殊な8ミリ映画、その中でもシングル8となると特に関心のないお客さんにとっては、マニアックな話題にしか聞こえないだろう。
私は今のところ、フィルムのそして8ミリの芸術論的な価値について語ろうかと思っている。しかし、いくらその価値を強調しても、なくなってしまうメディアではいかんともしがたい。
8ミリそのものを残すのか、それが無理なら8ミリから引き出した価値のある部分だけを残せるものとして残していくのか、そんなことも突きつけられているような気がする。