2008年05月22日

あがた森魚さんと鈴木志郎康さんの映画

 近所で、だだっ広い畑につぎつぎと集合住宅を建てている。今日は2階建のアパートの3棟目が建てられた。最終的には9階建てのマンションも建ち、景観が一変するはずだ。変化する風景を、デジカメで毎日定点観測的に撮影している。 
 日々変化する風景を撮影しながら、ゴールデンウィークに新宿のパークタワーホールで開催された実験映像の祭典『イメージフォーラムフェスティバル』で見た3本の作品を思い出した。
 あがた森魚さんの『もっちょむぱあぷるへいず』(38分)、『うすけしぱあぷるへいず』(60分)という2本の作品と、鈴木志郎康さんの『極私的にコアの花たち』(ビデオ・50分)という作品だ。
 あがた森魚さんの2本はあがたさん自身がハンディカメラを持って毎日撮り続けた映像を、若手映像作家が編集し完成させた作品である。『もっちょむ〜』は岡本和樹さん、『うすけし〜』は中縞信太郎さんが編集を担当し共同監督としてノミネートされている。毎月1本の作品にまとめ、DVDにしてライブの時に配る、ということが1年以上続いているというから驚きだ。
 鈴木志郎康さんの作品は、自宅の庭を一年にわたり毎日撮り続けたもの。さまざまな花が咲き、枯れてゆく。こちらもカメラはハンディでかなり自由なカメラワークだ。毎日数分ずつに編集され、私たちは365日の変化を見届けることになる。場所を庭に限定し時の流れを浮かび上がらせる。撮影テープは10時間ほどあり、本当はそれを全部見るといいんだよね、と鈴木さんは語っていた。 
  2人の作品には違いもあるが、長時間の撮りっぱなしで可能な限り何かを記録しようという強い意志が働いている点では共通している。単に映像を記録しようとしているのではない。それ以上の何かを記録しようとしている。
 カメラの小型化と記憶容量の増大が、映像や記録というもの、そして生というものを変質させるかもしれないということを最近時々考えるのだが、この3本の作品はそういった変質をリアルに予感させるものだった。
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posted by 黒川芳朱 at 21:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
●多くの人が記憶容量の増大したメディアを持てる時代になりました。来世紀、歴史家は何をもとに、今の時代を描くのか、ふと考えてしまいました。
Posted by ジュンタ at 2008年05月23日 02:29
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